2019年11月23日土曜日

ワンワールド特典航空券を使った世界一周航空券の取り方

JALマイルを使いワンワールド特典航空券を取りたい
という方のために、その方法・テクニックを解説していきたい

※JALポイントであるマイルも距離のマイルも同じマイルという言葉のため、わかりづらいため、ポイントの場合はJALマイルという言葉で統一してます

最初に書きますが、南半球を除いても世界一周(地球一周)するには最低でもJALマイルで9万JALマイルは必要です
それ以下のマイルしかない場合は、世界一周は難しいと思う
南半球(オーストラリア)にも行きたい場合可能なら12万~14万JALマイルほしいです

さすがに9万JALマイルは無理って人はアジア周遊の航空券も同じテクニックを使えるので4万JALマイルを目指しましょう

それも無理ってい人は25,000JALマイル貯まればソウルと香港の両方に行けるルートが唯一あります(東京-ソウル-香港-東京:3,876 マイル)

まずは、交換に必要なJALマイル数です


1.交換に必要なJALマイル数を調べる

総旅程距離(マイル)が6番目の「14,001-20,000」を目指すとエコノミークラスでは9万JALマイル必要となります。

次に世界一周する上で自分の行きたいところをピックアップしていきます。
例えば、
「香港」「フィリピン(マニラ)」「イギリス(ロンドン)」「アメリカ(ニューヨーク)」というような感じで

このような感じで行きたいところをピックアップして、行きたい場所の旅程距離を調べます。

ワンワールド特典航空券は8区間までしか設定できないので、あまりたくさんの希望地があったとしても設定できないので8区間以下に絞り込みましょう

2.距離制特典区間マイルを調べる
調べるには、JALサイトの「距離制特典区間マイル計算機」を使います。


適当に選びましたが、運よく総旅程距離が20,000マイルを下回りました。
行きたいところをピックアップしたら20,000マイルを上回ったら目標マイルを下回るまでいろいろと試しましょう。

ちなみにこの計算機は出発地・到着地は日本語で入れられないので、英語で入れるか都市コードを調べて入れましょう。

運よく目標マイルを下回ったからといって喜んではいけません。
行きたい場所(区間)にワンワールド加盟の航空会社が就航していない場所の場合、ここからマイルとの戦いが始まります。

直行便が就航していない場合は経由便となるのですが、経由便はその経由でマイルが計算されます。

例)マニラ - ロンドン の場合、経由便しかないので 経由する都市を入れて計算
 マニラ - ロンドン:6,671 マイル
ではなく
 マニラ - ドーハ:4,526 マイル
 ドーハ - ロンドン:3,240 マイル
合計:7,766 マイル
となります

直行便が就航しているかどうかは、「oneworld Interactive Network Map」というのがワンワールドのサイトにあるのでそれを使いましょう。

3.ワンワールド加盟の航空会社が希望の区間に就航しているか調べる
(1)oneworld Interactive Network Mapを開きましょう

(2)出発地点をクリックしましょう
例えば、「Tokyo」(東京)を選択します。すると、ポップアップでウインドウが表示されます。そこから「Show Destinations」(行先表示)を選択してください


行先(就航先)が表示されます

「Depature Results List」というのが邪魔なので消します。
「Depature Results List」の左横の「▼」をクリックするとウインドウが閉じます。

線がいっぱい出てますが、赤い線が直行便での就航で青い線が経由便での就航です。

今回の場合、「東京」-「香港」での就航されているか見てみましょう。
(見なくても就航しているのは分かってますが)

(4)行先をクリックしましょう
上記の状態から「HONG KONG」(香港)の箇所をクリックしてください

ポップアップが表示されるので、「Show Routes」をクリックしてください。
「東京」-「香港」の就航ルートが表示されます。
(以下の画面は「Routes Results List」を閉じてます)
色々なルートがあるんですね。赤い線があれば直行便があります。

面倒ですが、自分が行きたい区間のすべての区間でこれを行う必要があります。

また、こちらで就航している航空会社もわかるのでメモしておきましょう。
「Routes Results List」の「Stopping/Connecting Over」欄に「Non Stop」と書かれている航空会社が直行便を飛ばしています
この場合だと「キャセイパシフィック」「JAL」「キャセイドラゴン」が直行便を飛ばしているようです

今回のルートである「マニラ」-「ロンドン」間には直行便がありません
「マニラ」-「ロンドン」にワンワールドを使っていく方法は「クアラルンプール」「ドーハ」「香港」を経由していく必要があります(東京を経由する便もありますが、使えません)

「距離制特典区間マイル計算機」で調べると
「マニラ」-「ドーハ」-「ロンドン」:7,766 
「マニラ」-「クアラルンプール」-「ロンドン」:8,102 
「マニラ」-「香港」-「ロンドン」:6,677
という結果となります。
ようは、香港経由が一番少ない経路でロンドンに行けます。

せっかくなので「ドーハ」にも行きたいなと思ったら経由を変えるのもいいかもしれません。

しかし
「東京」-「香港」-「マニラ」-「ドーハ」-「ロンドン」-「ニューヨーク」ー「東京」経路の場合は「距離制特典区間マイル計算機」で調べると20,481と少し2万マイルをオーバーしてしまいましたので、2万マイルまででは行けません。
でも
「東京」-「マニラ」-「香港」-「ドーハ」-「ロンドン」-「ニューヨーク」ー「東京」経路で入れ替えると19,922とぎりぎり行けるようになります。

このように距離のマイルを調べながら調整していきます
(後述しますが、まだまだ調整が必要です)

4.特典航空券の空席を調べる
一番難関で時間のかかる空席情報の調べ方です。
JALサイトで調べられます。
最近ではワンワールドの特典航空券の空き情報をJALサイトから検索できるようになりました。
とりあえずの仮日程を入れて検索してみてください

今回は、2020年5月~

こんな感じで一気に検索することができるのですが、そうそう甘くはありません。
まず間違いなく途中で空きがなくエラーになるでしょう。

このようなルートで世界一周するには、予定は柔軟でなければ無理です。
そうとう運が良ければ自分の思う通りの予定を組むことができると思うのですが、特典航空券の空きに合わせた予定を組まざるを得ません

1つ1つ、空きのある所を探しましょう。
期間によっては全く空きがなくルートを変更するか、時期をずらすかを迫られる時が来るでしょう。

それでは、1つ1つのルートで空き検索していきましょう。

「最終区間解除」というボタンがあるので、それをクリックして「区間1」だけにします。

そして「検索」ボタンを押してください

検索結果は表示されますが、この場合は空きがない可能性が高いです。
空きがある場合は、
赤丸のところに座席マークと数が表示されます。

その日に指定ルートの便がない(特典航空券用に設定された便がない場合も含む)や空きがない場合は、以下のような画面になるので、別日を設定して検索しなおします。

この空きを見つけるのがとても大変です
経験上
「キャセイパシフィック」
「アメリカン航空」
のチケットをワンワールド特典の空きを見つけるのはとても難しいです

なのでこれを回避するためには
・「キャセイパシフィック」「アメリカン航空」で取れる日程に合わせて予定を組む
・この2つの航空会社を使わない
・取れない区間は地上移動区間と設定し自腹で移動する
の3択になります

地上移動区間といっても本当に地上で移動する必要はなく海を越えても問題ありません
ただ、出発地点から地上移動区間の距離以上に地上移動区間を設定することはできません

例えば「日本(出発地)」-「マニラ」と「マニラ」-「香港」の距離を比べた場合、「日本(出発地)」-「マニラ」の方が距離があるので、「マニラ」-「香港」間を地上移動区間として設定することができます

「マニラ」-「香港」の直行便で特典航空券の空きを見つけるのは難しく、「マニラ」-「クアラルンプール」-「香港」で航空券が取れそうだったので、そちらに変更しましたりします。
せっかく「クアラルンプール」に行くのであれば、滞在しないともったいないので、「マニラ」-「クアラルンプール」、「クアラルンプール」-「香港」と分割しました。

また、日程も変更します。

マイルを計算すると

総旅程距離が2万マイルを超えて21,142となってしまいました。

どこかを地上移動区間に設定します。
ワンワールド航空券は1区間だけ地上移動区間を設定することができます。
地上移動区間には制限が1つだけあります。
出発地-地上移動区間設定地と比べ地上移動区間の区間マイルが多くならないこと
例えば今回の場合、4区間目の香港-ロンドンを地上移動区間に設定できません
1区間-3区間の合計マイルが4997で4区間目が5965のため、1-3より地上移動区間の方が距離が多くなってしまいます。そのような設定はできません

値段的にも距離が多いところの方が航空券が高いのであまりメリットはないですけど

そのため、今回はできるだけ短いマイルのところを自腹で移動するようにします

今回は3区間目のクアラルンプール-香港を自腹移動にします
skyscannerなどで調べるとクアラルンプール-香港は片道で15000円程度で移動できそうです。

このように調整しながら、航空券を取る必要があり、1日がかりです。

5.豆知識
ロンドンからの長距離移動は税金が高い
特にビジネス以上のクラスでの移動はめっぽう高い

今回はエコノミーでの移動をベースに例を示しましたが、せっかくなのでビジネスクラスで移動したいと思うかもしれません

そんな時ネックになるのが、各国の税金です
細かいことを言うと空港により空港使用料も変わってきますので、値段が変わってきますが、特にイギリスからの飛行機移動時の税金は高いです。

イギリスから長距離移動(2000マイル超)の場合、エコノミーで78ユーロ(約9,400円)、ビジネスだと172ユーロ(約20,600円)、ファーストだと515ユーロ(約61,700円)もかかります(2019年11月のレート)

なので、できればイギリスからの長距離移動は避けスペインから移動するなどした方がお得です。(スペインの出発税は2,550円でした)

エコノミークラス利用であれば、空港利用料など他の費用もあるため考慮する必要はないかもしれませんが、ビジネスクラス以上の場合は2万円くらい変わってきますので、到着はイギリスでも出発はフランスやスペインからの方がよいでしょう